シリアのぴんぼけ写真


by ned77

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ダマスカス国立博物館


新市街地中心部の一角に広い緑地帯があります。
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緑地帯と平行にバラダ川が流れ、広い通りになっています。
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この通りに面してダマスカス国立博物館があります。
フランスによる委任統治領時代の1919年に開設され、当初は旧市街にありましたが、1939年から順次、現在地に移されました。建物の外観はパッとしませんが、貴重な考古学的出土品いっぱいの重要な博物館です。
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広い前庭の池の向こうに博物館の入り口があります。入り口を飾るユニークな構築物は、ウマイヤ朝(661~750)時代の砂漠の城「カスル・アル・ハイル・アル・ガルビ(西の豪華な城)」の城門を、そのまま移築したものです。8世紀初頭に建てられ、ペルシャ、古代ローマ、ビザンツ、シリアなどの建築様式が混合されています。因みに、この城と対をなす「カスル・アル・ハイル・ア・シャルキ(東の豪華な城)」は今もシリア砂漠に立っています。
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残念なことに、ここは内部撮影禁止ですが、前庭にも貴重な出土品が、殆ど無造作に並べられています。下の水車は、ダマスカスからアレッポへの途中にある地方都市ハマ周辺で使われていた水車の模型です(本物は、もっと大規模なものです)。
ハマの水車は、粉引きなどに使われるのではなく、低地を流れるオロンテス川の水を、それより高い位置にある耕地に導くための水路です。最も古い水車は600年前のものと言われ、多くは16、17世紀からのもので、灌漑施設の近代化が進んだ今も、記念碑として残され、ハマの観光アトラクションとなっています。
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説明の表示がないので、正確なことはわかりませんが、モザイクはビザンツ時代のものと思われます。獅子の石像も時代確定出来ませんが、黒い玄武岩製なので、シリア南部ハウラン地方(玄武岩の産地)で制作されたものでしょうか。
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前庭の様子です。手前にも、ユニークな柱頭が見られます。
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内部の展示で最も印象的なものは、オリジナルを移築再現したドゥラ・エウロポスのシナゴーグと、19世紀に建てられた上流市民の邸宅から移築再現されたサロンです。(シナゴーグはユダヤ教の礼拝堂)

ハマとドゥラ・エウロポスについてはWikipediaに日本語記事があるのですが、何故かリンクが出来ません。
それで、ダマスカス国立博物館で購入したドゥラ・エウロポスのシナゴーグ写真集の表紙と裏表紙をスキャンしました。

表紙:左からモーゼ、中央祭壇、律法学者エズラ
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裏表紙:ダマスカス国立博物館に再現されたシナゴーグ
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by ned77 | 2009-09-15 04:37 | 現代史